前回、マスダンパーの動きが分かるスローモーションの動画から、自分なりにマスダンパーの解釈の結論が出た。
その解釈を踏まえて、マスダンパーについて思いを巡らした。
今回は、マスダンパーの軸に焦点を当てて考えたことを記録したいと思う。
マスダンパーの軸について
マスダンパーをタミヤの説明書のように装着する場合、マスダンパーの軸にはネジ山が切ってあるビスを使用することになる。
このネジ山は、ギザギザとしており、マスダンパーが稼動した際に擦れる音が聞こえる。滑らかな軸よりも摩擦係数は大きいと思われる。
ビスを使うことで、このギザギザが、マスダンパーの跳ね上がる力を減衰させる働きを生み出しているのかもしれない。
マスダンパーの真鍮パーツを指でつまんでみる。
捻る力を加えた状態で軸のビスに沿って上下させた場合、明らかに抵抗が増しているのを感じる。厚みが薄いアジャストマスダンパーではより抵抗が大きいと感じた。
これは、マスダンパーの真鍮パーツの軸穴のエッジが、ビスのネジ山と噛み合うことで生じる摩擦力によるものと思われる。
マシンは常に同じ傾きで着地するとは限らない。マスダンパーの軸のビスはシャーシに固定されており、傾きによっては、軸が斜めの状態でマスダンパーが稼動することになる。
軸が斜めの状態でマスダンパーが稼動すると、マスダンパーの真鍮パーツが斜めに上下するため摩擦力が大きくなって、上手く稼動しない場合がある。
前回の記事でご紹介したスローモーション動画でも、上手く稼動していないと思われる場面を確認できた。
また、曲がったビスではマスダンパーが上手く稼動しない。ビスは曲がりやすい。
これらから、マスダンパーの軸には、ビスではなく、ネジ山のないシャフトやモーターシャフトを使用したほうが、稼動しないリスクが減ると思われる。
マスダンパーの軸の長さについて
ジャンプ着地後にマスダンパーがシャーシを叩いて、シャーシから受けた衝撃でマスダンパーは跳ね上がるが、ビスが短いほど、跳ね上がりの距離の制限が短くなる。
動画では2.5センチほど稼動域がありそうであったが、ジャンプ後は5回中3回が上限にぶつかっていた。
いずれも左右のマスダンパーのうち片側だけがぶつかっており、斜めに着地した場合に、片側に衝撃が偏るようであった。
マシンの跳ね上がりを押さえるために代わりに跳ね上がったマスダンパーは、上限にぶつかってしまうとマシンを引き上げる方向に力を働かせることになる。
マスダンパーが大きく跳ね上がる場合、マシンもマスダンパーが大きく跳ね上がった側が大きく跳ね上がっていることが多いように思う。
上限にぶつかりにくくするように、軸を長くする回避策も考えられるが、その分、マスダンパーはより上の位置に稼動することになり、重心が高くなることでよりマシンの跳ね上がりの偏りを助長するのではないだろうか?
また、マスダンパーが元の位置に戻るまでの回帰性が下がり、マスダンパーが戻らずに、ジャンプ後すぐのカーブ等で重心が高い状態のまま突入するとコースアウトし易くなると思う。
軸を長くしたくないとすると、上限にぶつかった際に力を減衰する方向で考えることになる。バネやショックを吸収するスポンジタイヤを上に仕込むと効果がありそうである。
マスダンパーの軸の考察から
これまでは、軸にビスを使用していたが、上級者のようにシャフト等を軸とすることにチャレンジしたいと思う。
東北ダンパーを付けにくいフロントや、リアブレーキステーの左右や、サイドマスダン車には、軸と真鍮パーツからなるシンプルな構成のマスダンパーを装着することが多いと思う。
そのような場合に、軸の長さ、着地姿勢を意識した軸のシャーシへの取り付け角度、を考えてセッティングしたいと思う。
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