前回の記事で、MSシャーシはジャンプ時に左右に傾いていくのではと考察した。
MSシャーシが実際にジャンプ時に一定の方向に傾き易いのか、私は検証したことが無いので、机上の空論ではあることをまずお詫びします。
しかし、ググってみると、MA・MS使いの多くの先輩方は、両軸は傾きやすいと仰っておられることからも、前回の記事の考察は、あながち間違いでは無さそうである。
理論上は、両軸シャーシは傾きやすいという結論であるので、この結論に対し、私は2つの対策方法を考えた。
傾く方向と逆側にバラスト(重し)をつける方法
傾く方向と逆側にバラストを取り付け、マシンが重い方から先に落下することを利用して傾きを相殺する作戦である。
マシンが同じ方向に傾いて着地する場合は、ローラーセッティングのみではなく、マシンの左右の重量バランスが原因であることがある。
左右の重量バランスが悪いとマシンは重いほうに傾いて落下する。軽い方にバラストをつけることでバランスが良くなり、着地が安定する。
今回については、MSシャーシのモーターの回転による反作用の力に対して、この方法で傾きを相殺するということになるので、マシンはバラストを装着した側が重くなってしまうデメリットがある。
左右の重さが均等でないと、少なからず左右のタイヤにかかる荷重が異なり、タイヤのグリップ力に差が生まれて、直進性に影響が出そうである。
また、1つのコースに複数のジャンプ台がある場合、各々のジャンプ台への進入速度はそれぞれ異なることが考えられる。
各ジャンプ台への進入速度に違いがあるということは、進入時のモーター回転数にも違いがあると思われる。
モーター回転数が違うということは、反作用による傾く力も各ジャンプ台によって異なることになる。
反作用による傾く力が各ジャンプ台によって異なっても、バラストによって落下する速度は一定であるので、各ジャンプ台によって傾きのバランスが異なることになる。
この方法では、コース内に複数のジャンプ台がある場合に対処しきれないと思われる。
2019年のスプリング大会ではドラゴンバックが3箇所あるため、この方法は適さないと判断した。
タイヤのジャイロ効果で傾きを抑制する方法
物が回転すると姿勢が乱れにくくなる。この現象のことをジャイロ効果という。
コマを想像して欲しい。コマは回ることで立っていられ、止まった状態では立たせることが難しい。回すことでジャイロ効果が発生して立っていられる。
ミニ四駆では、モーター、そして4つのタイヤが主となってジャイロ効果を発揮する。
ジャイロ効果は、軸が傾く力に対して抵抗する。
タイヤによるジャイロ効果を考えると、タイヤの軸はシャフトであり、シャフトが傾く力に対して抵抗する。つまり、マシンの左右のロールの傾きに対して抵抗する。
このタイヤによるジャイロ効果を増してあげることで、ジャンプ時の傾きを抑制する作戦である。
ジャイロ効果を大きくするには、どうしたら良いのだろうか?
Wikipediaで調べてみたが、どうやらジャイロ効果を発生するものの運動量を増やせば良いようだ。
運動量は、速度×質量で求められる。
タイヤの回転速度はコースアウトしないギリギリの上限に設定すべきであるので、運動量を上げるには質量を重くすれば良いようだ。
タイヤの重さを増せば、ジャイロ効果も増すことになるだろう。
着地で弾まないようにするために、ペラタイヤを選択するとなると、ゴム部分で重量は稼げない。
ホイールで重量を稼ぐしかないとなると、重さに定評のあるアルミホイールの出番である。
現在、タイヤはなるべく軽くするのが主流と思う。
また、最近のレースの入賞者の多くが、アルミホイールを使用されていないことからも、タイヤを軽くすることが現在の主流と言えるだろう。
アルミホイールは重いため、マシンの総重量が重くなってしまうデメリットがあり、加速に影響があるため敬遠されていると思われる。
しかし、アルミホイールの効果を検証されている動画を見てみると、ジャンプ時の安定性が増すというのは結果が出るレベルであるようだ。
これは、他の要因もありそうではあるが、ホイールの重さにより、ジャイロ効果が大きくなるというのも一因なのではと思う。
というわけで、アルミホイールを試したいと思う。
ブログランキングに参加しています。
クリックにて応援をどうぞよろしくお願いします。