ピボットダンパーは左右独立で稼動できる。
これはすなわち、片方が稼動している状態で、もう片方は稼動する準備が整った状態であり、クイックに逆側からの衝撃に備えることができるというメリットがある。
一方で、スライドダンパーは稼動すると逆サイドは飛び出る動きとなり、飛び出た状態で衝撃を受けると、定位置に戻るまでは衝撃を吸収することはできないと思われる。
定位置に戻り、次の衝撃に備えるという点では、ピボットダンパーが優れているかもしれない。
もちろん、スライドダンパーを左右独立型に加工する場合は、その点でピボットダンパーに並ぶ。
クイックに左右の衝撃が加わるウェーブコースなどでは、上記の効果の差が出るのではないだろうか?
さて、今回ご紹介するのは、
阿修羅アームである。
jonyさんが作成されたギミックである。
以下のconcours d'Eleganceのページで、ギミックを搭載した実にクールなマシンが紹介されている。
このマシンのリアに搭載されているギミックが「阿修羅アーム」である。
リアの上段と下段に各々スプリングを使用したピボットダンパーが配置してある。
無駄の無いスプリングの配置に機能美を感じる。
ミニ四駆超速ガイド2015でも紹介されているようだ。
ジャパンカップ2018では、コースの壁にかまぼこ状の突起が設けられたロッキングストレートが猛威を振るった。
複数の突起により大きな衝撃を受け、壊れてしまうマシンも少なくなかった。
阿修羅アームは前方からの衝撃を後ろへと受け流す構造となっている。
このマシンがロッキングストレートを悠々と過ぎる姿を見てみたいものだ。
今後、ロッキングストレートが戻ってくることはあるのだろうか?
コースの上部と下部で突起の配置が異なると面白そうである。上下で突起の数が異なればなおさら面白そうだ。
ローラーを低い位置、または、高い位置のみに配置して、上下どちらかの突起を避けるセッティングで切り抜けようとするセッティングも出てくるかもしれない。
阿修羅アームでは、上下でも独立して稼動するため、もしも上のようなロッキングスレートが実装された場合には、存分に効果を発揮してくれそうである。
ギミックの美しさと、各々が独立で稼動するという機能性に惚れた改造であった。
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