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ハーフタイヤのメリット・デメリット

ハーフタイヤとは、タイヤを半分の幅に切断して、接地面積を半分にしたタイヤのことである。

 

レギュレーションでタイヤの幅は最低8mm以上必要と決められている。(ミニ四駆公認競技会規則 〔2019年特別ルール〕より)

 

そのため、ハーフタイヤと接触するように、ハーフタイヤより厚みを薄く加工したダミータイヤを履かせ、ハーフタイヤとダミータイヤを合わせたタイヤ幅が8mm以上となるようにする必要がある。

 

名称がハーフタイヤであるからといって、必ず半分の幅とする必要は無い。広義では、切断して幅を細くしたタイヤ全般をハーフタイヤと呼んでいる。タイヤの幅の違いによって、得られる効果に差が生まれる。

 

今回の記事では、ハーフタイヤのメリット・デメリットについて、これまでに調べて得た知識と、考えたことを記録したいと思う。

 

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タイヤの重量が軽くなる

ダミータイヤの部分を可能な限り薄くすることで、重量を軽くすることができる。また、ダミータイヤの素材を軽いスポンジタイヤとすることでも軽くすることができる。

 

タイヤはマシンのパーツの中でも、重いパーツであるので、総重量を減らすのに効果的な加工方法と言えよう。

 

総重量が軽くなることに加え、足回り自体が軽くなることで、加速力が上がる効果が得られそうである。

 

一方で、軽くなることによって、ジャンプの飛距離が伸びたり、バンクやカーブ等では減速しやすくなるかもしれない。

 

経済的である

ハーフタイヤは1つのタイヤを半分に切って作成すると2つ出来上がる。

 

価格が高騰したローフリクションタイヤ等も、2本から4本作成することで、ダミータイヤには安いタイヤを使用して、費用を抑えることが可能となる。

 

ただし、作成時の失敗によっては、出費が多く嵩むことになってしまう。

 

格好良さをアピールできる

幅の細いハーフタイヤをいくつか組み合わせることで、複数の色の異なるタイヤからなるお洒落なタイヤを作成できる。

 

ボディの色合いに合わせて、同じ色合いのハーフタイヤを履かせるも良し。全体の色合いに刺激を加える差し色のハーフタイヤを履かせるも良し。

 

複数のハーフタイヤを組み合わせたタイヤは、加工技術のさり気ないアピールになるとともに、マシンへの拘りを持つ者としての格好良さを醸し出してくれることだろう。

 

お洒落は足元から。

 

グリップ力が下がる

接地面積が減るので、グリップ力が下がる。

 

果たして本当にそうだろうか?

 

多くの状況では、摩擦力の強さは接触面の面積や運動速度によらず、荷重のみで決まる。

 

この経験則はアモントン=クーロンの法則と呼ばれ、設置面積が減っても、荷重は変わらないのであるから、グリップ力は変わらないはずである。

 

しかし、いくらか調べたところ、そうでもないようだ。以下のサイトにゴムの接触面における摩擦について分かりやすい記述があったのでご紹介したい。「4.摩擦理論」に記載されている。

 

www.hai-sya.com

 

自分なりに解釈した内容は以下である。

 

凝着摩擦はゴムと路面を引き剥がすときの摩擦力であり、接地面積が広くなると引き剥がすときの摩擦力も大きくなる。

 

ヒステリシス摩擦は粘弾性特性によって生じる摩擦力であり、設置面積が広くなると摩擦力も大きくなるようだ。接地面積が狭くなると接地しているところが局所的に摩擦係数が上がるらしいが、それ以上に、設置面積が広くなることによる全体的な摩擦力の総量の上昇のほうが大きいということだろうか?

 

これ以外にも、「アモントンの法則の破れ」といった実に興味深い摩擦のお話があり、今後も調べていきたいところである。

 

タイヤのグリップから、地震に至るまで、摩擦力が関わっているというのは興味深い話だ。

 

まだはっきりとは自分の中で答えは出ていないが、上記の内容や、多くの方の検証結果から、ハーフタイヤにするとグリップ力は下がるのではと考えている。

 

そうであるとした場合に、グリップ力が下がることで以下のメリット・デメリットがあると思う。

 

デメリットとしては、グリップ力が下がるため、加速力が下がることである。

 

メリットとしては、カーブにおいてタイヤによる抵抗が減り、減速しにくくなることである。

 

とりわけデジタルカーブでは、マシンが壁に弾かれて横滑りするため、グリップの低いハーフタイヤのほうが抵抗が少なく、速いのではと考えられる。

 

トレッドの調整ができる

ハーフタイヤとダミータイヤのどちらを内側・外側にするかによって、擬似的に左右タイヤ間のトレッド幅を調整できる。

 

これは、オフセットトレッドタイヤの取り付け方を替えて、トレッド幅を調整することと原理は同じである。

 

オフセットトレッドタイヤよりも細かな調整が可能であるため、ハーフタイヤのほうが優れていると言えるだろう。例えば、タイヤの中央部分を接地させるようにしたりといったことも可能だ。

 

ダミータイヤに低反発スポンジタイヤを使うと?

ハーフタイヤの外側に、低反発スポンジタイヤから作成したダミータイヤを履かせることで、ジャンプ後の着地でマシンが斜めに着地した場合に、先に低反発スポンジタイヤが接触して、衝撃を吸収できるのではと考えた。

 

通常時は、ゴムタイヤで走り、マシンが斜めに着地した際にのみ、低反発で衝撃を吸収する。

 

ジャンプ後の着地でマシンが斜めに着地する場合、マシンの片側にのみ衝撃が加わり、大きくロールするようにひっくり返ることがよく見られる。

 

このセッティングとすることで、防ぐことができるかもしれない。

タミヤ グレードアップパーツシリーズ GP.507 低反発 スポンジタイヤ 大径ナローホイール用 15507

 

 

以上、多くのメリットが考えられるハーフタイヤ。ぜひともマシンに取り入れたい改造である。

 

ハーフタイヤ自体を薄くする加工もある。ハーフペラタイヤと呼ばれている。自由自在に幅・厚み・組み合わせを実現できるようになりたいものだ。

 

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