私が小さい頃は、プラボディが主流であり、キャノピーの形に空けた穴に裏側からメッシュを貼る改造がかっこ良い改造であった。
ピンバイスという道具でキャノピー部分の淵に沿って1ミリ間隔で穴を空けて、ニッパーで穴と穴の間を切断し、切手の端っこのようになった切り口をヤスリで整える改造はとても大変なものであった。
ピンバイス↓
この道具の先端にドリルを装着して、手回しで一つづつ穴を空けるのは、子供ながら大変な作業であり、キャノピー部を空けるとなると数十個もの穴を空ける必要があった。
自分でやってみるとその苦労が分かり、苦労したもの同士でその改造に対し、努力の証としての価値を見出していたのかもしれない。
玄人らしいかっこいいマシンとは、そういった苦労が見て分かるような改造で(それがマシン性能に影響するのかは分からないような改造であっても)分かりやすく表現される。
かっこばかり気にして、中身が伴わないのは、良い男としてはだめであろうが、かっこよく見られたいのは男の性だろう。そこはマシンも同じ。
そんなことを思いながら、ドリルで穴をあけ、デザインナイフで削って、プラローラーを加工した。支柱のように見える部分があるのでそこを残して肉抜きすることにした。
切断面が毛羽立ってしまっているのが少し残念だが、これはカーボン配合のプラローラーのため、難しいところである。強度はばっちりだ。
加工したローラーは以下のパーツについてくるローラーである。
タミヤ グレードアップパーツシリーズ No.412 GP.412 カーボン強化リヤダブルローラーステー (3点固定タイプ)
このステーはカーボン配合で強度が高いため、ゆとりピン打ちの材料として使われる。そうなるとローラーが余る。径が大きいのでフロントローラーとして使いたいところだが、ややガタついてスラストが変化してしまうので活用が難しいところ。
このローラーもまたカーボン配合のプラスチックでできており、強度が高いところが魅力である。なにより厚みがゴツくてダンディである。マットな質感もかっこよい。どうしても使いたくなってしまった。
そこで、リアローラーの上下の間に使ってみたところ、良い感じである。径が17mmなので、19mmローラーの間で使えば、通常はまったく壁に触れることは無い。がたつくデメリットが気にならないポジションだ。
この位置のローラーは、ジャンプで姿勢が乱れ、着地中に下ローラーがコース壁に接触しているが、上ローラーはまだコース壁よりも高い位置にあるときに活躍する。このローラーがその際の支えとなってマシンの傾きが抑制されるのだ。
ただ、厚みのせいか、少し野暮ったい印象に思えた。
下はまだ穴を空けていない状態のローラーを装着した状態である。
高い位置で重たい印象のローラーがついていると、なんとなく野暮ったく感じる。少し軽くみせたいので、軽量化は微々たるものだが、穴を空けた次第である。
穴あけ後のローラーを装着した状態↓
どうだろう?
散髪でさっぱりとしたかのように軽やかな印象になったように感じる。
下のローラーが空けた穴を通して覗ける状態となり、実に玄人っぽい感じに仕上がっているではないか?と自己満足に浸るのもまた、ミニ四駆の醍醐味であろう。
穴あけ改造は、お金をかけずに時間をかけるコスパの良い楽しみ方であろう。
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